新型コロナ-面会交流への影響は?
離婚離婚と子ども以前の依頼者の方から,面会交流についてのご相談を受けることが増えました。
親権者である方からは,「元配偶者が,感染予防のために注意してくれるとは思えない。心配なので,しばらく面会交流は控えたいと思っている」,「元配偶者は感染者が多く出ている地域に住んでいるので,当面は面会交流は難しそう」,「元配偶者は納得してくれるだろうか?」といったお話をよく伺います。
「元配偶者の住むあたりはまだ感染者が出ていないようだし,子供たちも楽しみにしているので,今のところ面会交流を停止することは考えていません。様子を見ながら,子供たちと話し合いながら,その都度考えます」とおっしゃる方もいます。
健康や安全,心情など,様々な面から「子供にとって何が一番よいか」を考え,悩むからこそのご相談だろうと思います。
親権者ではない側の方々からは,「新型コロナを理由に,面会交流を無期限で停止すると言われた。従うしかないのか」,「まだ何も言われていないが,子供のためにしばらく会うのを控えた方がいいだろうか」,「直接会うのは無理でも,何らかの方法で子供と繋がりを持ちたい」といったお話を伺います。
「人との接触を避ける」ことが最善の方法と言われる今,面会交流をしばらく停止するという判断が「間違っている」と言うことはできないでしょう。
ただ,「直接会う」ことは控えるとしても,電話やスカイプなどを利用して会話をしたり,LINEやメールなどをやり取りしたり,写真を送ったりといった間接的な方法で交流をすることは可能かと思います。
お子さんにとっても,一緒に住んでいない親と会えないのは,親が自分に対する関心をなくしたり心配していないからではなく,お子さんを危険にさらさないために「本当は会いたいけれど我慢している」と知ることができた方が,よいだろうと思います。