配偶者はとても頭がよく、人当たりもよくて口もうまい。弁護士や調停委員も丸め込まれるのでは?
離婚への不安や弁護士への依頼心配ご無用です。
モラハラやDVの加害者は、多くの場合、家の外では穏やかで礼儀正しく、善良でもあります。
調停委員だけでなく、自分の妻(または夫)の代理人弁護士にも「家庭内のことでご迷惑をおかけします」とあくまで穏やかに謝罪したりもします。
モラハラやDVを受けている方から、「夫はとても外面がよくて、ママ友や近所の方、私の友達からも『いいご主人ね』、『いいパパで羨ましい』と言われます」と伺うこともよくあります。
「家の中で起きていることを話しても、『彼がそんなことをするわけがない』ときっと言われる。
私の家族や友達すら信じてくれないと思う」とまでおっしゃる方もいます。
裁判官や調停委員は、そのような事例をたくさん見聞きしていますから、「礼儀正しく、穏やかで、きちんとしている」人柄と、「配偶者への暴力や暴言」が矛盾しないことをよく知っています。
ですから、「こんなに穏やかで常識的な人が、DVやモラハラの加害者であるわけがない」と単純に信じ込んだりはしません。
また、法律の知識があったり、本やインターネットで情報を集めても、離婚調停や訴訟で起きることを完全に把握したり、先読みすることは困難です。
配偶者について、「大学は法学部だった」、「法律に詳しい友人がいる」、「本やインターネットで情報を集めたり調べたり研究することが好きだし得意」といった理由から「きっと調停でも強敵になると思う」とおっしゃる方はたくさんいらっしゃいますが、実際に調停や訴訟になってみると、その配偶者本人から的を射た主張や対応を受けることはほぼありません。
離婚の調停や訴訟は教科書どおりには進みませんし、感情的になりがちな「離婚」という場面で、自分の気持ちや主張を「第三者にわかってもらえるように」伝えるのはとても困難です。
モラハラやDVを受け続けた方は、「自分はダメな人間。配偶者は優秀」と思い込まされています。
でも、あなた自身も「配偶者の言っていることはどこかおかしい」と感じているはずです。
他人に打ち明けること自体も辛いと思いますが、弁護士に限らず、一度相談してみることをお勧めします。